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2024/010/03
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2024/09/03
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診療案内

屈折異常(近視・遠視・乱視)

近視・遠視・乱視についてご説明いたします。
眼科では、これらのことを屈折異常と呼んでいます。
通常、眼に入ってきた光は網膜上にピントを結ぶことによってハッキリものが見えるようになります。

近視は、
眼の奥行きに対して、光の曲げが強すぎる眼で、ピントは網膜の手前に結んでいます。
近視の見え方は、遠くが見づらくなります。強度の近視になってくると遠くも近くも見づらくなります。
遠視は、
近視と反対にピントが網膜の後ろに結んでいる眼で、通常より光の曲げが弱い眼になります。
遠視の場合、弱度の遠視であれば、視力が良い場合も多いです。遠視の度が強くなってくると、遠くも近くも見づらくなってきます。とくに近くが見づらい、疲れるなどの症状が特徴的です。
乱視は、
光の角度によりピントの合う位置が違う眼です。通常、1点で焦点は合いますが、焦点が2点になってしまっている状態です。眼の表面がラグビーボールのようにゆがんでいるのが原因です。
乱視の見え方は、物がダブって見えます。乱視のある方向により、縦にぶれたり、横にぶれたり、斜めにぶれたりします。

屈折異常のある方は、【遠くが見づらい】【近くが見づらい】【ダブって見える】【眼が疲れる】などの自覚症状が出てきますので、眼に負担をかけないうちに、眼科での検査をお勧めします。

メガネ・コンタクトレンズ

近視・遠視・乱視・老眼などにより、「見えにくい」方は、メガネやコンタクトレンズによる矯正が必要です。
メガネをかけると視力が悪くなるのではないか?と心配される方がいらっしゃいますが、メガネで視力が悪化することはありません。
メガネの度数や瞳孔間距離(左右の瞳の間隔)によって、見え方や目の疲れ具合、お子さまの場合は視力の発達具合が違います。メガネを作成するときは、眼科で処方箋を発行してもらうようにしましょう。
コンタクトレンズをご希望の方も、必ず『度の合ったメガネ』を持っておく必要があります。
コンタクトレンズは大変便利なものですが、感染性角結膜炎やアレルギー性結膜炎を引き起こしたり、目の細胞を傷めてしまうことがあります。
コンタクトレンズの装用は、装用方法を守って、眼科での定期検診(3ヶ月に1度の検診を推奨しています)を受けながら行いましょう。
目に問題が起きて、コンタクトレンズ装用を止められたときは、メガネを装用するようにして下さい。

老視(ろうし)

今回は、老視(ろうし)=老眼についてです。
老視とは、中年になり眼の中の水晶体の弾力性が弱まって、近い所を見るときに必要な調節力が不足した状態をいいます。
年齢とともに、水晶体の弾力性は失われてきます。
年齢でいうと42歳くらいから、近くが見づらくなります。これが老視のはじまりです。
近い所の物が見えにくくなるのが老視の症状ですが、そのほか近い所の物を見ると眼が疲れる、字を読むとき眼から離すようになる、うす暗い所で字がよみにくく感じるなどがあります。

老視の矯正にはいわゆる老眼鏡が必要になります。
不足した調節力を補うための凸レンズのメガネを使います。
近視の方の場合は、近視の度数を弱めたメガネを使うこともあります。
最近では遠くから近くまで見える境目のない便利な遠近両用メガネもあります。

近くを見る力には、個人差がありますので、眼科にて検査をして、余裕をもって見ることができるメガネをつくることが大切です。

斜視(しゃし)について

斜視とは?
斜視とは両眼の視線が同じ方向に向かない状態をいいます。片眼は「目標物」を見て、もう一方の眼は「違う方向」を見ている状態です。

視線のずれている方向には、
内向き→内斜視 
外向き→外斜視
上向き→上斜視
下向き→下斜視
があり、それぞれ呼称が異なります。

斜視ですと、視線が左右でずれているので、両眼視ができていない人もいます。そのような方は使わない方の眼が視力が出なくなってしまうので治療が必要です。

斜視(しゃし)の原因
斜視の原因は一つではありません。家族に斜視の人がいる(遺伝)とか、遠視があるとかのいくつかの要因が結びついておきます。
一説によると、斜視の人はおよそ3分の1の確率で子どもに斜視を遺伝するようです。
片方の眼が弱視の時も、斜視の原因になります。
ごくまれですが、幼児期に伝染性の病気にかかることよって斜視になる方もいます。
また、脳の障害が眼の筋肉を動かす神経に損傷を起こしたために斜視が起こる場合があります。しかし、これもまれなことです。
斜視(しゃし)の治療
斜視の起こった原因によっていろいろな治療法があります。
屈折異常(遠視)が原因で、内斜視になっている場合や屈折異常(近視)が原因で、外斜視になっている場合はその遠視や近視や乱視の眼鏡矯正をすることで治ります。

斜視になると片眼を使わなくなり、弱視になってしまいます。視力の良い方の眼をかくして、視力の悪い方の眼(弱視の眼)を使うことにより治療する方法を健眼遮蔽(けんがんしゃへい)といいます。
これは、視力の悪い方の眼を使うことによって、視力の発達を促すことが目的です。

眼鏡、遮蔽法、目薬でがんばって治療しても、よくならない時は、手術の可能性が出てきます。
手術には2つの目的があります。まず1つは、手術によって斜視を目立たなくし、美容的な外観をよくすることです。
2つ目は、両眼で見る力を発達させるためです。
通常、すべての有効な治療法を試みてから、手術が行われます。

弱視(じゃくし)

弱視とは視覚の感受性期(6歳くらいまで)に、網膜上に鮮明な像が結ばないことにより、視覚中枢の発達が妨げられ眼鏡やコンタクトで矯正しても、視力が出ない目のことを言います。
裸眼視力が悪くても、眼鏡などで矯正して1.0の視力が出れば、弱視とは言いません。

弱視の原因は?
視力は、生まれたときは光を感じる程度で、乳幼児期に急激に発達し、6歳頃までに成人並みの視力にまで発達します。この過程で視力の発達が妨げられると弱視となります。

原因には、大きく分けて2つ上げられます。
(1)先天性の白内障などの目の病気があることが原因で視力が悪い場合
(2)視力の発達する2~3ヵ月の頃から3歳頃までの幼児期に、斜視や屈折異常があり、鮮明な映像を映していない目から得られた情報が抑制され、正常な目のみが働くようになり視力が上がらない場合。

弱視の治療方法は?
弱視の治療は、眼鏡による屈折矯正です。
眼鏡で矯正して網膜にピントをきちんと合わせ、鮮明な像を脳に送り、視機能の発達を促すことが治療の基本となります。
また、片方の眼のみが特に視力が悪い場合には、健全な方の眼をアイパッチで遮閉したり、アトロピン等の調節剤の目薬を点眼しわざと見えにくくして、悪い方の眼を強制的に使わせて視力の発達を促す方法があります。
短期間に効果が現れるとは限らないので、長期的に訓練を継続することが大事です。
またすぐに視力が上がっても、良い視力が安定するまで訓練を続ける必要があります。
視力が急激に発達している幼児期に訓練することで、弱視の治療効果は高まります。
そのためには、できるだけ3~4歳頃までに発見し、6歳頃まで訓練を続けることが理想です。
もし3歳児検診などで異常が疑われた場合は、早い時期に精密検査を受けることが重要です。